ABC検診でわかる胃がんのリスクとピロリ菌の感染

ABC検診でわかる胃がんのリスクとピロリ菌の感染

ABC検診とは血液検査で胃がんのリスクを判定する検診です。
この血液検査は2つの検査からなっており、1つはペプシノーゲン法でペプシノーゲン値によって胃の粘膜に変化や炎症を判定し、もう1つはピロリ菌に対する抗体を測定することにより感染しているかどうかを検査します。

今までは、胃がん検診というとバリウム検査だけでした。
バリウムを飲んで胃壁についたバリウムの状態から胃の病気を発見する検査です。
この検査でも胃の粘膜の状態、つまり、ピロリ菌が感染している慢性胃炎なのかどうか…ということは大体わかるのですが、すべての検診施設で、そこまで検診者に知らせているかどうかというと、そうではないようです。

ABC検診は数字で出ますのでバリウム検査のように読影医の判断ではなく、自分自身で検査結果を判定できます。

ペプシノーゲン値

ピロリが感染している人は胃の炎症があるのでペプシノーゲンⅠも、ペプシノーゲンⅡも高くなりますが、Ⅱのほうが高くなりますので、ⅠとⅡの比が低くなります。
低ければ低いほどピロリ菌によってダメージを受けた胃になります。
検診では、この比の値が3以下を萎縮ありと判定しています。

ピロリ抗体検査

通常、栄研という検査会社を使っております。

この会社の基準では10(U/ml)以上が陽性で、10(U/ml)未満が陰性と言っていますが、これは検診で使用するには間違った値ですので、注意してください。
10(U/ml)以上の人はほぼ感染しておりますが、それ以下でも感染者が見られます。
この基準の値ですと、約1割の人が感染しているのに陰性になってしまします。

ピロリ菌感染の無い方は、抗体を作らないので3(U/ml)未満となります。
3(U/ml)以上の方は、過去に感染があったか、現在感染をしています。

日本ヘリコバクター学会からの注意喚起があります。

他の医療機関でABC検診を受けた方はもう一度検診結果を見直してください。

ピロリ菌に感染がない人は通常、血中に抗体がないので3(U/ml)未満なのですが、検査会社のほうで10(U/ml)という間違った設定をしています。
検査結果が7.5(U/ml)で異常無し(-)となっていませんか?
3(U/ml)以上はピロリ感染の可能性がありますので、外来にてご相談ください。

本院では現在2000円で実施しております。

ABC検診の受け方

外来で採血します。結果は1週間ほどかかります。絶食などの制限はありません。予約もいりませんが、診療時間内に来院してください。

関連項目 二十歳のピロリ菌チェック

ABC検診

ABC検診チラシ
ABC検診HP用.pdf
PDFファイル 228.2 KB

TEL:03-5876-9416胃カメラ専用24時間WEB予約
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